俺様富豪と甘く危険な恋
「こっちに飛んで来るなんて……」


傍観していたのに、なぜか自分の腕の中にあるブーケと美羽を交互に見つつ、驚いていた。

投げて満足した新郎新婦はホテルの建物の方へ歩き始めている。そのあとには式に出席した招待客が。


「次の花嫁は栞南かしら」


美羽にそう言われて蓮の顔を思い浮かべるが、まだまだ当分それはないだろうと、小さく首を振る。


「今日はツイているみたい」


栞南はブーケの中のビロードのようなバラの花びらに指を這わせて、美羽に苦笑いを向けた。

披露宴は今どきめずらしく盛大だった。大きな会場で、出席者もざっと見ただけで100人以上はいそうだ。

クリーム色にブラックのリボンのドレスは斬新なカラーだが、お色直しをしたドレスを着た新婦は美しく、白いタキシードに身を包んだ孝太郎はよく似合っていた。

会社の同僚などの歌やスピーチで盛り上がり、皆に見守られふたりは晴れて夫婦のお披露目となった。

3時間にわたる披露宴が終わり、ロビーに出てきた。


「やっぱり結婚式っていいね。私も早く結婚したいー」


一つ上の先輩である総務課の女性、林未来も栞南たちと同じテーブルで会場から一緒に出てきて披露宴の余韻にうっとりしている。

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