アイスクリームの美味しい食し方
「えみーー!!」

「あー!チカーーー!!」


私は、えみを見つけて、
駆け寄り抱きついた。

校門で待っててくれたみたい!

昨日電話したばっかりなのに、
学校で会えたことが
嬉しくてたまらない!

「いよいよ、復活だね!
えみ、すっごく嬉しいよ!」

えみの顔を見て思わず、
涙がこぼれた。
お揃いの制服を着られることが
こんなにありがたいことだなんて
思わなかった。


「えみ、本当にありがとう。
待っててくれて…うっ…えっ…」

「やだー!泣かないでよ。
チカが泣いたらえみもかな…んっ、えっく…」

私たちは抱き合って泣いた。


ぽかっ。


「あいたっ!」


何かに頭を叩かれた。


「校門で号泣しないでください。
遅れますよ。」

新が意地悪そうに笑った。


え!


復活?
冷たい笑顔。



「ほら、早く。」
そのあと、すぐに柔らかくなった。



あ、そっか。
もう私があの笑顔を嫌いじゃないんだ。


私は新が差し出す手に気づき、
その手を取った。
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