キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~
加工台とは、メガネのフレームとレンズを組み合わせる加工をする場所のこと。
ドアを開けてから加工台の前に置いてあった袋を持っていくと、店長はそれを店の外に出した。そこにはもうすでに、もうふたつのゴミ袋が。
そうか、店長がゴミを出して、残りのゴミを取りに行っている間に、私が外から開けちゃったわけだ。
中から開ける分には、警報は鳴らないはずだから。
「あとは業者が取りに来るから」
入口付近で話していると、ドアが急に開いた。
「おっと……おはようございます」
現れたのは、二人の男性社員。
一人は30代後半。店長よりいくらか年上に見える。
短く切った髪に、茶色くとがったフレームのメガネをかけている。
「あっ、はっちゃん!おはよう!」
「長井君!」
もう一人が明るく挨拶してくれる。
それは、同期の長井君だった。
同期と言っても、一緒にいたのは本社での研修期間だけで、エリアが分かれていたから勤務地が一緒になることはなかった。
「今日からよろしくね」
茶色い髪に、白い肌。丸い目の中性的な顔立ちの彼は、黒のプラスチックでできた、ハリウッドスターみたいなメガネをかけていた。
そうだ、長井君がいるんだった。同期がいれば心強い。
「おはようございまーす……あら、今日はみなさんおそろいで」
最後にあらわれたのは、30代前半とみられる女の人だった。
少しふくよかな体をして、丸いピンクのフレームのメガネをかけている。
たぶん、パートさんだろう。