幼なじみが、先生で。


自分の顔を手で覆い隠し、少し言葉に詰まってる。


トクンと心臓が鳴るのが聞こえた。

ドキドキするな……わたしの心臓……。



「いつも一生懸命で……優しく笑ってくるから………」


だけど、言うことなんか聞いてくれない。


止まるどころか、どんどん加速してくる。



「好きになっちまったじゃねぇか………」


遥ったら………相変わらず照れ屋だ。


今まで見た中で1番顔が赤い。

手で隠しても丸わかりだよ……。



でも、だからこそ真剣さがより伝わってきて、わたしの心を強く締め付けた。



「俺なら、お前のこと泣かせたりしない……!」


「あっ……」



再び背中に回された手はとても温かくて、振りほどこうとなんて思えなかった。


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