幼なじみが、先生で。


ポケットからひとつのストラップを取り出した。


手のひらで包み込むようにギュッと握り締めると、海里の顔が浮かんでくる。


幼い頃海里から貰ったハート型のシーグラス。


また、昔みたいに2人でシーグラスを探せるだろうか。


もしも俺たちの思い出の場所でもう1度会えたなら、その時は……。


約束しよう。

教師でも、先生でもなくなったその時は………。

海でも眺めながら、君に好きだと伝えよう。


だから、それまでは。


心に鍵を掛けるように。

そっと……。


君の先生でいると、誓う。


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