bizarre love triangle
完 成
音楽室でいつもの練習をして、恵美が
席を外して教室からいなくなった。

浩は何気なく教室の壁に貼られている
クラシックの作曲者達の肖像が目に入ると、
浩は昨日の深夜の通販番組を思い出した。

浩は椅子の上に立つと指揮棒を振る真似を
し始めた。

デタラメにかなりのスピードで見えない
指揮棒を振り回していると、恵美が
音楽室に戻ってきた。

「何してんの?」

「うん?

ヒロシモーリア・グランドオーケストラ
やってんの。

聞こえないの?

この甘いメロディー」

「はい、はい。聞こえましたよ」

「あっー!」
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