ギャル系女子が今日、黒髪おさげでやってきました。
「じゃあ杏里は、あたしのこと嫌いってこと?」
「いや、嫌いじゃないとは言ってたんだけど……」
「そっか……嫌われてはないんだね。」
「うん。けどね、杏里が、もう里原とは関わって欲しくないって。」
「いや、そんなこと言われても……
委員同じだし。」
「そうだよね……でも、今日みたいな感じでサボって杏里にやらせてあげたらって、ダメだよねっ」
……なにそれ。
あたしの気持ちとか、なんもなし。
いくら杏里でも、こればっかりは腹が立つ。
でも、あたし、別に里原のことなんてどーでもいいし。
…………そう、どーでもいい。
「いいじゃんそれ。一石二鳥!
杏里に任せちゃえば、あたしもサボれるし。」
「え、でもいいのかな……?」
「いいでしょ。里原なんてなに考えてんのかわかんないし。話してても面白くないし。そもそもクソ真面目とか大っ嫌いだし。」
「……嫌なとこしか、言わないんだね。」
「え?」
「いや、なんでもない。
じゃあ私、もう寝るね。」
「うん。じゃあ電気消すわ。」
あたしはそう言って、部屋の電気を消した。