oneself 前編

友達の存在2

次の日。


奈美の姿を探すも、今日も奈美は来ていないようだった。


昨日の返信はなく、気になったあたしは、授業が始まる前に、もう一度メールをした。


お昼になっても何も反応もない携帯を見て、軽くため息をつき、電話をかけてみる事にした。


「おかけになった電話は…」


繋がらない…


どうする事も出来ず、虚しく携帯をたたむと、学食へと向かった。


賑わう学食。


その雰囲気に一人では耐えられす、購買でサンドイッチとメロンパンを買うと、あたしは裏庭へと向かった。


6月中旬、外は寒くもなく、暑くもなく、程よい感じで。


あたしは軽く伸びをすると、空いているベンチに腰をおろした。


サンドイッチのビニールをめくりながら、奈美の事を考える。


一体何があったんだろう?


体調が悪くても、昨日から今日にかけて、メールの返信くらい出来るはずだ。


もしかしたら、身内に不幸があったのかも知れない。


それなら携帯が繋がらない事にも、納得がいく。


その時、地面をぼんやりと見つめていたその視界に、スッと入ってきた誰かの足。


「隣いい?」


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