君だから〜たった一人の君〜

「亜倖、亮!!はよせな乗り遅れるで!!」


「―ッ」


「ほら行くぞ」


「イヤや!!」


亜鶴弥が駆け寄ってくる。


「どないしたん!?」


「キーホルダー…ウチのキーホルダー…」


「亜倖がキーホルダー落としたんやて。それ取り行くて…!!」


「キーホルダー?て、バックに付けてたやつ?」


「うん…!!」


「それならバックに入れてたやん。先行ってるで?」


「「…」」


無言でバックを開けると、付いていた筈のキーホルダーが入っていた。


「…あった」


「…あったな。つか、フェリー!!」


「あぁあ!!すまん亮!!」

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