漆黒の闇に、偽りの華を
君はあたしの…

朝。


といっても、睡眠時間2時間。


布団に入って、すぐに寝付けるわけもなく、寝たというよりも横になってたって感じ。


それなのに、さっきまで"煌龍"の幹部達と一緒に居て、そこの総長に家まで送ってもらってたなんて……まるで夢の中の事のように思えた。



カーテンを開けると、既に初夏のギラギラした太陽が照り付けていて、寝不足の目に染みる。


窓を開けると同時に、もわっと生暖かい空気が入り込んでくる。


――――ミーンミンミンミンミーンミー……


――――ジージージージー……


既にみんみん蝉とアブラ蝉の大合唱が始まっている。



この声を聞くと、学校とか行きたくなくなるんだよなー。



学校までは、歩いて行ける道程。

だけど途中、急な上り坂がある。


夏も冬も汗がどっと吹き出す、地獄坂だ。


かなり木々の深い場所で、そこでも蝉が大合唱を繰り広げる。


だからこの声を聞くと、地獄坂を思い出して学校に行くのが憂鬱で堪らなくなるんだ。
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