……っぽい。
 
「先輩、絶対服従、発動してもいいですか?」


そんなことを考えていると、腕を伸ばし、私の乾きかけた髪をそっと触った笠松から、絶対服従の発動許可が求められた。

絶対服従なのに発動には私の許可がいるのも不思議だけれど、「ん? なに?」と笑って聞けば、笠松は少し躊躇うように視線をさ迷わせ。


「……弱ってるから、一緒に寝て」


まっすぐにこちらを見て、そう言った。

その瞬間、キュンと。

年甲斐もなく胸が締め付けれて、ああ笠松可愛いなあ……と思ってしまった。


「いいよ」


言って、笠松の隣に潜り込む。

笠松の首の下に腕を回し、反対の腕は頭を包み込むようにして、最近垂れ具合が気になってきた谷間に笠松の顔を押し付けながら、男にしては華奢なMサイズをぎゅっとする。

最初こそ「そこまで命令してない」だの「苦しい」だのと、ふがふが文句を言われたけれど、そのうち無駄だと諦めたのか、大人しくぎゅっとされながら笠松は寝息を立てはじめた。


「バカねぇ笠松は。女の子もたった1人の人を溺愛してなんぼなんですよーだ」


そう呟くと、私も目を閉じた。





 
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