……っぽい。
 
笠松のその一言で、私は即、絶対服従を受け入れることにした。

パンツを持ち出してくるなんて人としてどうかしていると思うけれど、笠松なら本気で言いふらしそうな気がしてやたらと怖い。


「やった!超嬉しい!」


さっきまでは愉悦の快楽に溺れたような意地悪い顔をしていたくせに、私が服従を受け入れるとすっかり子どもみたいな顔で笑っちゃって。

なんだよ、このギャップはよ……。

全然可愛くないんだよバカ。


「じゃあ、さっそく命令してもいいですか?」

「簡単なのにしてよ」


ひとり、ぶつくさと文句を言いながらやさぐれていると、笠松からさっそくご命令が下る。

服従すると言ったからには逆らうつもりはないけれど、最初は簡単なものにしてほしい。

そう思って言えば。


「先輩の部屋に行って、一緒に荷造りしましょう。服や下着類はさすがに使われてないと思いますし、それが終わったら気分転換にパーッと買い物して、美味しいご飯食べて、そしてココに帰るんです。それが今日の命令です」

「ふぇ、かさまつぅー……」


笠松は昨夜に引き続き私の涙腺を決壊させた。

ああ、私、笠松に転がされてるなあ……。
 
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