風俗嬢フウカの「つれづれ日記」
第11章 また稼げばいいじゃん?
すっかりご無沙汰の更新に
なってしまいました。

その間、本職の方が、
忙しくて…



そして、ちょうど良いころあいだと
思うので、

実は発表させていただきたいことが
あるのですが、


かれこれ、もう3か月前になりますが、
私、今まで通っていた風俗店
「パッション」を辞めて、

新しい別の風俗店「ダイヤモンド」へ
移籍したんです。



え?
パッション辞めたの?
移籍?
何があったの??
どうして??


どうしてかというと、
色々と思うところが
重なりまして…。


その前に、一般的に「移籍」
「他店」に鞍替えすること、


この業界では、よくあることです。

もちろん一つのお店でこの業界から
足を洗う、女の子もいますが、


色々な話を聞くと、風俗店二つ目、
ということも多いようです。


以前パッションのスタッフさんも、
言っていました。


スタッフさんも系列店内の移動や、
別の風俗店のスタッフさんに鞍替え
することもあるそうで、


「前の店で働いてた子が、
新しい店で働いてることとかあるし、
同じフロアの違う店に入ってくの
見ることある」

と言っていました。


そして私も、新しいお店
「ダイヤモンド」に、面接に行ってみると、

「このお仕事の経験はありますか?」
「はい」
「どこのお店で働いていたんですか?」
と、普通に聞かれました。



というわけで、「移籍」「他店」へ鞍替えは、
この業界では、よくあることですが、

私は「パッション」が
初めてのお店。

この業界の右も左も分からず、
自分は風俗業界から足を洗うまで、
ずっと、「パッション」に勤める、
骨をうずめる?覚悟でした。


が、他店への移籍を考え始めたのが、
ちょうど、半年くらい前だったと
思います。


最初は、ささいなことでした。


その頃、パッションで、私に
何度も通ってくださる、Tさんという
お客様がいて、

このTさんが、まず、きっかけでした。


Tさんは私を気に入ってくれていて、
「お店だけでなくてさ、
外でデートしようよ」

「今度僕の家に
遊びにおいでよ!
ほら、これ、カギ!」

等々、誘う方でした。


「じゃあ、いつかパッションを
辞めたら、その時は外で会お~」


仕事ですので、
お客さまの気分を害さないよう、
私は、そう、いつものパターンで、
お誘いをかわすのですが、


でも心の中は、どうしたわけか、
いつも、モヤモヤしていました。

「せっかくのTさんとの
デート、断っちゃった…
どうして断って、それで本当に
いいの?」


今思うと、
私はTさんのことが
好きだったようです。

私にとって、Tさんは、
他のお客様とは、違いました。


Tさんに対してだけは、
他のお客様以上の感情を
持っていたようです。


私は揺れ動いていました。

「いやいやいや、
Tさんはお客さんだよ。
なに、お客さんに
恋心抱いてるの?

風俗嬢を口説く男と
付き合うの?

今はTさん、私だけを
見てくれてるかもしれないけど、

私に飽きたら、
今度は他の風俗嬢を口説くんだよ

そんなの目に見えてるじゃん」


それに、私、実は以前にも、
一人、お店の外でお客さん(Hさん)と
デートしたことがありました。
(もちろん店長には内緒で)

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