知りたくなかった本当の気持ち

「え、何で知ってるの?」



ペットボトルの蓋を閉めながら訊いた。



「私の情報網を舐めないでよね」



なんて言う里桜は、誰から聞いたのか教える気配を見せない。




「てか、デートじゃないし」


私はそっぽを向きながら答える。



「またまたぁ~。

一緒に買い物なんかしたくせに」



え、中身まで知ってるの、里桜。


このパターンは、本人に聞いた感じかな。



「で!どうなのよ?

あたしと來奈の仲でしょー。


ちゃんと言ってくれてもいいんじゃなーい」



里桜が...怪しい目をしている...。



< 134 / 444 >

この作品をシェア

pagetop