知りたくなかった本当の気持ち

あまりの本気さが伝わったのか、若王子は近づいてくるのをやめた。


「はぁ-」


小さなため息が聞こえる。




外からはなんの足音も聞こえない。



6月とはいえ、今日は1日暑かった。



だからもちろん倉庫内も熱気があるわけで。



軽い熱中症を引き起こしそうになる。



喉乾いた…。




ガンッ!!!



突然の物音に私は意識をはっきりさせる。



「どうした?!」


驚く若王子。


薄くなっていく意識で私はふらふらしていたら、ボールを入れている大きな鉄製の柵に頭をぶつけたのだ。



「いてぇ~」



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