知りたくなかった本当の気持ち
なんて座り込んでる私を、見下して蔑む若王子。
私はそんなコイツが嫌で、立ち去るのを待っていた。
だけどなかなか動こうとしない。
「ほら、立てよ」
それどころか私に手をさしのべている。
その手は何?
どうせ何かを企んでるんでしょ。
そんな手、いらない。
動こうとしない彼を無視するように、私は仕方なく立った。
もちろん相手の手なんかを借りずに。
そしてそのまま帰ろうとする。
なぜか無言でついてくる若王子。
最初は気にせず、手首の調子を見ていた。
アイツに押さえつけられたせいで、少々の痛みがあるから。
それについてイラッとしてるけど...