私の居場所
一体福山さんはどういうつもりなんだろう。

何だか気が重い。

事務所に帰ってから、私はパソコンで溜まっていた仕事を始めたけれど、集中出来るわけもなく、溜息ばかり。

工場に居た悦子さんが事務所に寄った時に出てしまった大きな溜息。

「どうしたの?何か健康診断で気になる所でもあったの?」

心配そうに聞いてきた悦子さん。

私は慌てて首を横に振った。

「その逆でした。恐らく異常なしです。」

明るくそう私は伝えたつもりだったが、そうなるとさっきの溜息は説明がつかない。

私はちょっと困ってしまった。

「何か悩みでもあるの?」

ますます悦子さんに心配させたみたい。

「あの、気が進まないお友達から出掛けるお誘いを受けて、どう断ろうかと考えていたんです。」

かなり遠まわしに曖昧に話してみた。

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