オトナの恋を教えてください
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その日の定時間際、来客を終え14階の営業企画のフロアに戻る俺は、手前の廊下で斉田美野里を見つけた。
斉田さんは資料を山ほど抱えている。
ドラマに出てくるOLみたいだな。
この会社ではよくある光景。これからデータ管理部に置きに行くんだろう。
ちょうどいいや。
俺は近づいて斉田さんの書類のほとんどを持ち上げた。
「あ……柏木さん!いいんですよ!私行くんで」
「あー、俺も行くわ。手伝わせて」
斉田さんは何か思うところがあったようで、素直に頷く。
1階のデータ管理部まで歩きながら、斉田さんに話しかける。