オトナの恋を教えてください
斉田さんが驚いたように顔を上げる。俺は言葉足らずを詫び、続けた。


「ごめんごめん、付き合ってほしいのは俺じゃなくて第3営業部の柘植ね。俺の同期」


「はあ、柘植さんはお見かけしたことありますが……ごはんですか?」


「なんか、斉田さんのこと気になるんだって。1ヶ月半後に彼氏いなかったらでいいからさ」


斉田さんが頬を赤らめて黙る。それほど間をおかず頷いた。

お、脈アリか?

この恩で柘植には高い酒を奢ってもらおう。
そのくらいの褒美がないとやってらんないですよ、俺も。


エレベーターを降り、1階のデータ管理部へ向かう。


「失礼します」


斉田さんが中へ声をかける。

すぐに顔を上げたのは三条いろはだ。

友人の声だとわかったのだろう。
そして、その横に俺がいるのを見つけ、ぼぼっと顔を赤くした。

何その反応。
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