オトナの恋を教えてください
「私の手、汗でべっちょべちょなので気にならないかと思いまして」


言うほどじゃないし、手をつないでいたらこんなの普通だ。


「気にならないよ」


「でも、でろでろのぬちょぬちょでこのままお互いの手の発酵が進んでしまうんじゃないかと申し訳なく、且つ心配で……」


あー、こいつうるせー。

俺は苛立ちを隠さず答えた。


「そんなんで発酵するか。ここ終わったら、メシ食いに行くからもう少し我慢しなさい」


「はぁ」


いろはが情けない声で答える。

ああ、マジでこの子と1ヶ月半か。
好きになる必要はなくても、もう少し仲良くなろうとは思ってる。
だから、こんな提案をした。

しかし、自分でした提案だけど、前途多難感半端ないわ。

俺はため息をつきながら、写真展の出口にいろはを引っ張っていくのだ。




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