課長の独占欲が強すぎです。

***

 暑い中で野球の応援をして疲れてたのか、はたまたその後のベッドでの行為が激しかったからか。

 気が付くと私はすっかり眠りこけて、目が覚めたときには部屋は夕暮れに染まっていた。

「……和泉さん……?」

 ベッドにはひとりきりで、何も着ていない身体には薄掛けがキチンと掛けられている。

 まだ気だるさの残る身体を起こして服を着ると、私は部屋を出てリビングへ向かった。

「和泉さん」

「ああ、起きたのか」

 夕日の差し込むリビングに入ると、ソファーに座って読書に興じる和泉さんを見つける。

 テーブルには担当している少女漫画が数冊、それと文庫本の小説に哲学書が置かれていた。

< 139 / 263 >

この作品をシェア

pagetop