課長の独占欲が強すぎです。
 
「和泉さん」

 私はこんなに不安なんだろう。

 彼を呼ぶ声が切なさで詰まる。

「どうした。恐い夢でも見たのか」

「和泉さん。和泉さん」

 ぎゅっと抱きしめられているのにもっと抱きしめられたいと思いながら、私は擦り寄るように彼の腕に顔を埋ずめた。


『和泉さん、私のものだよね』

 くぐもって音にならなかった呟きは、いつの間にか彼から伝染っていた独占欲に溢れていた。


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