課長の独占欲が強すぎです。
幸い大きな渋滞にハマる事もなく車は進んだけれど、いい加減当たり障りの無い会話も尽きそうになる。
「和泉さんはGW何して過ごしてたんですか?」
多少プライベートではあるけれど無難な話題かと思い口にすれば、和泉さんはどうしてか薄い唇をフッと僅かに綻ばせた。
「興味あるのか?」
まさか、そんな風に尋ね返されるとは想像せず「えっ」とうろたえてしまう。
な、なんで私が和泉さんに興味津々みたいに捉えられなきゃいけないのよ。私は別に和泉さんがGWを寝て過ごそうと遊んでいようと関係ないんだけど。
変な敗北感を感じて心の中でしょーもない言い訳をしながらも、「あはは」と嘘くさい愛想笑いで流しておいた。これが大人の処世術ってやつだ。
和泉さんは前を向いたまま僅かに顔を綻ばせ一拍置いてから喋り出す。
「土曜日は仕事だ。コミック発売記念のサイン会が書店であったからな。日曜は草野球。昨日はフットサルの助っ人に行って午後は貯まっていた本を読んだ。夜は全部飲み会だ」
「アクティブですねー……」