青空日記

ユミちゃんはとにかくお父さんに似ていた。

自分を信じてただひたすらに突き進もうとするところも、黒くて大きな二重の瞳も、優しくて凛と結ばれた口元も。


「お父さん…。」
 
結んだはずの口から、つい言葉が漏れてしまう。
けれど、お父さん、と呼んだあと、私は何と言いたいのだろう。


世話の焼ける娘でごめんね?

約束、守れなくてごめんなさい?

私、お父さんともっと話したかったよ?
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