復讐女

俺はホテルへ向かった

「え?ラブホとかじゃないの?」


『は?そんなとこいかねぇよ』


俺は車を降りてボーイに鍵を渡しフロントへ向かう


『部屋、空いてる?』


「瀧本様、いらっしゃいませ。お部屋、ご用意できます……こちらを……」


俺はカードキーを取りエレベーターへと歩き出した。
女は俺の腕に絡みつき歩く


女は上機嫌。
最上階のスイート

「え……まじで?嬉しい」


部屋に入ると女は嬉しそうに夜景を見入っている

俺は上着を脱ぎ、ネクタイを緩めソファに座る


今日は疲れたな……


チャイムが鳴り、女がご機嫌でドアを開けるとボーイがシャンパンを運んできた


いつものことだが、女は喜んでいる
こんなんで喜ぶなら容易い……


俺はシャンパンを口にはしない
女が飲めばいい……


『そういえば、名前…聞いてなかったな』


「ん?言いましたよ…もぅ…瑞稀」


『それは源氏名か?』


「そうよ?」


『ちゃんとした名前、教えろ……抱く女を源氏名で呼びたくねぇ』


「隼斗さんったら……私は優希」


『優希……いい名前だ……優希、おいで』


女は嬉しそうに俺の元へくる
< 30 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop