月だけが見ていた
「先輩もコーヒーいかがですか?」

「ん、アタシはもう帰るからいいかな」


先輩は自分のパソコンをシャットダウンして、手早くデスク周りを片付け始めた。


「じゃあ二見(ふたみ)主任、お先に失礼します。ヨーコちゃんもお疲れ!」

「あ、はい。お疲れさまです」

「お疲れさーん。」



扉が閉まるのを見届けてから、私は給湯室へ向かった。
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