労苦
第40章
     40
 石川や他の捜査員が署に戻ってきたので、俺も橋村も話をする。


 出来るだけ多くの情報を掻き集めようと思っていた。


 刑事事件を解決させるには、なるだけたくさんの情報等が必要となる。


 多分、前田も石川も他の南新宿署刑事課の人間たちも、そう思っているだろう。


 時間は流れていく。


 その日も午後6時には話を切り上げ、車を飛ばし、警視庁へと戻る。


 そして帰庁後、残務をこなした。


 疲れはある。


 心身ともに。


 パソコンで捜査報告を付け、上の人間のマシーンのアドレス宛にメールで送る。


 警察上層部も何を思っているかは知らないのだが、俺たちは浮いているだろう。


 何せ、三原社長殺害のヤマは、形式的には所轄に丸投げされているからだ。




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