労苦
第60章
     60
 その日は午後5時過ぎまで外にいて、街を見て回った。


 疲れる。


 筋肉痛で、体中が痛い。


 午後6時半を回る頃には帰庁し、残っていた仕事をこなす。


 思っていた。


 こんな捜査がいつまで続くのだろうと。


 だが、とにかくやるしかない。


 そう言い聞かせて、強引に自分を前へと進ませた。


 相方もきつそうだ。


 寒い中、事件捜査に奔走しているのだし……。


 そして土曜を挟み、日曜になる。


 自宅マンションの玄関まで晴海に送り出してもらい、通常通り、午前8時20分には警視庁十階の捜査一課フロアに着く。


< 464 / 666 >

この作品をシェア

pagetop