労苦
第74章
     74
 その日、前田といろいろ意見交換した後、午後6時には所轄を出た。


 車に乗り込み、助手席に橋村を乗せて、走らせる。


 幾分疲労があったのだが、まっすぐに帰庁した。


 警視庁に戻り、十階の捜査一課フロアに入って、残務をこなす。


 パソコンのキーを叩き、仕事をした。


 午後9時には本部庁舎を出、桜田門駅へと向かう。


 地下鉄に乗り、自宅へ戻った。


 思う。


 毎日大変だと。


 ずっと苦境に立たされていた。


 やるかたなく。


 だが、考えてみれば、いずれ三原社長殺しも暴かれる。


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