労苦
第75章
     75
 その日、午後6時には南新宿の街を出、警視庁へと戻る。


 軽い疲労があった。


 車を運転しながらも、そんなことを感じる。


 帰庁し、十階の捜査一課フロアで残務をこなした。


 そして午後9時過ぎには本部庁舎を出る。


 いつもやっていることは同じだ。


 気が滅入る。


 だが、責任はあるので、絶えず気を遣っていた。


 自宅マンションで晴海が出迎えてくれ、仕事後なので、寛ぐ。


 そしてまた時が流れた。


 日曜を間に一日挟み、月曜の朝、午前6時に起き出す。


 スーツに着替えてから、コーヒーを一杯淹れ、飲んだ。



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