労苦
第80章
     80
 その日も午後6時を回る頃まで、南新宿の街を歩いた。


 疲れている。


 体が重たい。


 だが、時間になると、車に乗り込み、警視庁へと走らせる。


 帰庁し、残務をこなした。


 ずっと仕事続きで、神経がすり減っている。


 まあ、いろいろと考えることはあった。


 暖かい季節は、幾分心をおかしくする。


 その日も午後9時過ぎには桜田門駅から地下鉄に乗り、自宅に戻った。


 いつも通り、晴海が出迎えてくれ、俺の方もやっと一息つける。


 食事を取った後、入浴し、ベッドに潜り込んだ。


 朝まで熟睡する。
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