労苦
第84章
     84
 その日も街を歩き続けた後、午後6時には新宿を出る。


 そして警視庁へと向かった。


 疲れている。


 だが、仕事が残っていて、こなさないといけない。


 帰庁し、十階の捜査一課フロアで残務をこなして、午後9時過ぎには本部庁舎を出た。


 桜田門駅から地下鉄に乗り、自宅へと戻る。


 晴海が出迎えてくれ、いつものように、揃って遅い夕食を取った。 


 食事後、入浴して、髪や体を洗う。


 午後11時過ぎにはベッドに潜り込み、眠った。


 また時が流れる。


 4月1日付で新米の刑事たちが入庁してきた。


 捜査一課にも、黒服に身を包んだ男女の若手が数名入ってきていて、出迎える側も大変だ。


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