労苦
 晴海が、


「あなた、ゆっくりしてね。食事は今用意するから」


 と言う。


「ああ、済まないね」


 一言返し、洗面所へと歩き出す。


 顔を洗ってから、髭を剃り、髪を整える。


 そして妻のいるリビングへ向かった。


 スマホを充電器から抜き取って手に取り、ネットに繋いで、ニュースを読む。


 いろんな情報が配信されてきていた。


 世の中物騒だ。


 事件などがあるたびに、心からそう思えてくる。


 その事件を捜査するのが俺の仕事ではあるのだが……。


 その日一日、ゆっくりしていた。




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