鬼姫伝説 Ⅰ
なにがいけなかったんだろう。
千代と出会ってしまったからか。
鬼として、この世に生をなしてしまったからか。
鬼でなければ、この今はかわっていただろうか。
千代が、姫でなければ、この今はかわっていただろうか。
「後悔は、していない」
これでよかったのだと。
千代に出会えた。
愛しいと思う人に。
だれよりも幸せにと願う人ができたのだ。
希望も何も見いだせなかったこの世で出会えた唯一の光・・・。
その光を護るための命なら惜しくなどないと―――――。
そう思えるのだから・・・。