【続】キミとひとつになれたら





目に涙を浮かべて。
ヤケクソってくらい叫んでた。




「だったら何で、あんな酷い事ばっか言ったの?河瀬ちゃんさ、四ノ宮くんにすっごい酷い事言ってたけど……」


「っ……」



河瀬ちゃんは再び黙り込んだ。


翔は俺を睨んでる。
嫌な空気……。




「別に俺、四ノ宮くんの味方ってわけじゃないよ。殺人犯の肩を持つつもりはない。ただ、さすがにちょっと……。てゆーか河瀬ちゃんって何で四ノ宮くんと付き合うようになったんだっけ?」



俺の質問に彼女は少し間を置いて。


重苦しい空気の中、重い口を開いた。





「中学の時、私が傘をあげたから。傘もささずに、道端にいた彼に。なんとなく彼が自分と重なって見えたから。嬉しかったんだって。たったこれだけの事で」


ふーん、なるほど。
確かにたったこれだけの事、だけど……。








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