【続】キミとひとつになれたら




どうするべきか悩んだ。
数分の間葛藤して……。



「……あまり」


「ん?」


「あまり……変な事、しないでね」


「ははっ。可愛い事言うなぁ。大丈夫、変な事はしないから」



私は「わかった」と呟いて。


結局、彼の拘束を解いた。



本当に馬鹿だね。
この人、何するかわからないのに。


とんでもない暴走をする可能性だって十分あるのに。




「はい……解けたよ」


「……」


自由の身になった彼は、無言で私を抱きしめた。



「ちょ、四ノ宮くんっ……」


「……」


「ね、ねぇ……」


声をかけても何も言わない。



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