【続】キミとひとつになれたら
遠慮がちに声をかけてきたのは。
同じクラスの桜川凛花(さくらがわりんか)さん。
肩より少し短めの髪の毛に、垂れ目。
とても優しそうな人。
「これ、ノート……よかったら、写して。河瀬さんが休んでる間、数学とか結構進んじゃったから」
「……ありがとう」
私がノートを受取ると、桜川さんは嬉しそうに笑って自分の席に戻っていった。
あの子、学級委員長だっけ。
初めて話した……。
「小春さ、そろそろクラスの人とも少しずつ話してみたら?あ、もちろん無理する必要はないけど」
四ノ宮くんの一件以来、翔くん以外の人とは話してない。
私はクラスの人とほとんど交流がない。