ナナ色Heart
不安そうなナナの瞳に夕日が反射して、俺は思わず眼を細めた。

「なんか言って」

俺は一心にこっちを見上げるナナが可愛くて、思わず彼女の腰に腕を回して引き寄せた。

「こら」

「え」

俺は至近距離からナナを見つめて、低い声で囁くように言った。

「他の男と買い出しなんかいくんじゃねー」

「ごめん……」

申し訳なさそうに俯くナナ。

分かってる。

どうせ、篠田が無理矢理ナナにくっついて行ったんだろう。

「ダメだ、こっち向け」

「蓮……」

「罰として、今から俺の部屋集合」

ナナが驚いたように眼を見開く。
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