藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
近くで見ると想像するよりもずっと大きい藤くんの背中に抱きつく私。
やばい。興奮して鼻血出そう。



「……重くない?」


「重いに決まってるだろ。痩せろ」


「……佐伯さん痩せてるしね」


「まだ言うか。お前だってアイツと…」


「え?」


「……いや、何でもねぇよ」


「今日ね、綿菓子も持ってきたんだよ。
後でお礼にあげるね」


「……いや、いらねぇ」




藤くんの背中は



私が想像していたよりも



大きくて、温かくて



いつも以上にドキドキした。



そして背中から



私のこの胸の高鳴りが



伝わってしまうんじゃないかって思った。



ふわふわな綿菓子に乗ってるみたいで



そのまま藤くんの心に入り込めたらいいのにって



そんなふうに思ったんだ。




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