闇に染まった真実。



そう言って、元白牙の仲間を連れていく姿は、私が見た中で一番、かっこよかったかもしれない。


全員で怪我をした人の治療をする。


「ふぅ。取り敢えず、片付いたね。」


「喧嘩なんてもう、疲れたよっー」


「え、あの時の遥めっちゃどす黒かったじゃん!私は見ちゃったんだから!あの不気味な笑みを!」


「えー?なんのことー?って、あれ?朔夜、どしたの?」



「あれ?本当だ。どしたの?」



「…あいつ、栞のこと絶対狙ってやがる。」


「は?んな事ないでしょ!」


「まぁ、手ぇ出したら容赦しねぇ。」


なんだ、そんな事か。

「ふっ、はは!」


「朔夜!それ、独占欲って言うんだぜ?」



「えー、もしかして、俺以外の奴に触れるな、とか言っちゃう?言っちゃう系?」


「……んな訳、ねぇだろ!」



こうやって、また笑いが溢れてく。


『いつまでも、皆といられますように。』


これが、今私が願う一番の幸せ──。


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