印堂 丈一郎の不可解な生活
と。

「!」

突然瓦礫の一部が崩れた。

舞い上がる埃。

その中から出てきたのは。

「御無事ですか、我が主」

「ああ」

肉体を再生させた、サーと咢だった。

再生といっても、ようやく五体満足になって動けるようになっただけ。

内臓や器官といった体内に関しては、まだ不完全な部分もある。

あの決戦から数日、二人は瓦礫に埋もれながらも何とか生き延び、再生に費やしていたのだ。

「…やっぱり生きていたんですね、サー」

私は呟く。

私はサーの眷属だ。

サーとは切っても切れない関係にある。

もしサーが本当に死んでしまっていれば、私のこの肉体も朽ち果てて滅びてしまっている筈。

私が無事だという事は、サーもどこかで生きているって事。

勿論これは、丈一郎は知らなかった事だけど。

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