印堂 丈一郎の不可解な生活
「ガムテープで口を塞いでいるのは、呼吸を制限する為だ。鼻で息を吸い、鼻で吐き出せ。ゆっくりと、深呼吸するみたいに。呼吸を制限されても息切れしないように『呼吸を鍛え上げる』。長距離を全力疾走しても、すぐにペットボトルを一気飲みできるくらいに」

化け物との激しい戦闘の最中に傷を負わされても、呼吸を乱さずに調息を練れる。

調息使いにはそのくらいの技術が必要になる。

ガムテープで口を塞がれ、手足を縛られ、水の中に投げ込まれないだけ、お爺ちゃんの教え方は人道的だった。

「調息を練れるようになれば、その手足の拘束も自力で引き千切れるだけの力が発揮できる。自力で引き千切るまで、私達は君に手を貸さない。水も食事も与えない」

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