印堂 丈一郎の不可解な生活
そんなっ。

私は狼狽する。

何者だって言われても、私はお爺ちゃんの孫娘で、高校時代からお爺ちゃんと一緒にこの骨董品屋を営みながら暮らしていて…。

あれ…。

本当に狼狽するのはここからだった。

お爺ちゃんの孫娘で、高校時代からお爺ちゃんと一緒にこの骨董品屋を営みながら暮らしていて…。

それ以前…中学時代はどうしてた?

小学生の頃は?

幼稚園の頃は?

何処に暮らしてた?

家は?

両親は?

友達は?

今になって気付いた。

今の今まで気づかない事の方がおかしかった。

私には、この骨董品屋で暮らし始める以前の記憶が、全く存在していなかった…。

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