女神の微笑み
さくらにあるこの大きくて深い傷は、もう誰にも癒せないのか。

この時のさくらはもう、ただ復讐のためだけに生きていた。

ほんの些細(ささい)な出来事が、これほど大きな傷を生み、憎しみを生んだことを、アヤも、ユミも、知るはずがないだろう。

もし知ることができていたら、何かしらの対処ができたのかもしれない。

ただもう、遅い。

覚醒剤に溺れ続け、麻薬中毒と化したさくらはもう、風間から離れることができなくなっていたのだ。

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