Someday ~私がいた夏~
第1章~一目惚れ~

18years later

 何年ぶりかの帰省。

私が暮らしたあの日々を、まだ少しだけ覚えているかのような暖かくゆっくりとした時間が流れるこの町。
 この町で産声をあげ、両親や周りの人たちからの愛情を一心に受けて育った忘れられない場所。

 もうこの場所を離れてからの年月のほうが長くなってしまったことに、ため息をついてしまう私。

 あの頃は、まっすぐになんの不安もなく将来の夢を追いかけていられたのに・・・。

 私は、ゆっくりと昔の私を思い出すように川沿いの道を歩いていた。
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