訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】

「おまたせ」



数分後、彼女の前に出したのはオムライス。

この店の人気メニューでもあるこのオムライスは、絢との思い出深いものでもある。



「んー、美味しい♪やっぱり、湊叶のオムライスは最高だね」



あぁ、この笑顔だ。俺が好きだった絢の笑顔。

でも……なんだろう、この違和感。

やっぱり、あの頃の彼女に戻ったというわけでは無いんだろうな。

そんな絢の目の前の席に座る勇気は無くて

少し離れた、カウンターの席を引きそこへ腰を下ろした。



「なんで、そんなに離れてるのー?」



離れて座る俺を不審に思ったのか、口を尖らせる。



「いや。別に……」

「そう?」



納得してない様子の彼女だが、余程お腹が空いていたのか

小さな口で、上品に食べ進めていく。

< 62 / 303 >

この作品をシェア

pagetop