ヴァンパイヤが総長に恋をした



「ねぇ!お願いだよ!!
私の、私の命の恩人なの!!!
ねぇ!優良ちゃん!!!」





そんなの、無理だよ。


ウリエルは私を殺そうとしている。

私がウリエルを地下からだせば、

殺してくれ。そういってるようなものだ





『無理だよ』

「なんで?!!優良ちゃんならできるじゃん!!!
私、あの人にお礼もなにも、してないの!!
お願い…っ!!」


『だから、無理…「優良ちゃん!!!」』




だから、だから…



『無理なんだってば!!!!!!!』




私は、生まれて初めて、こんな大きな声をだした





「ゆうり…ちゃ…」


『無理なんだってば。
龍淵寺さんも気づいてると思う。
私がただの天使じゃないってこと。
ただの天使じゃなくても、私は天使。

天界の掟もある。

ウリエルは、私、自分より上の人を殺そうとした。
ウリエルを地下に閉じ込めたのは私じゃない。
ミカエル。

私に頼まれても、無理だよ。

龍淵寺さんの気持ちはわかる。

命の恩人を助けたいと言う気持ちは』



「ならっ…!」



『でもね、できないものはできない。

ウリエルは私を殺そうとしてるんだよ?

ウリエルを地下からだしたら、私が自分から殺してくれっていってるものだよ。

それに、ウリエルは始めに私を殺さない』


「それって、どういう…」


『ウリエルは、まず、その人を苦しめてから殺す』


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