あなたを待っている
『いや。むしろ増える。』

大ちゃんは、瑞穂ちゃんを見つめて真面目な顔で答えた。

『だって…。』

『瑞穂…。一緒に住まないか?』

瑞穂ちゃんの言葉に被せるように言った大ちゃん。

『一緒に?』

瑞穂ちゃんは、ポカンとした顔。

『そう。一緒に住めば翌日休みじゃなくても同じ部屋に帰って一緒に過ごせるだろ?』

その言葉を聞いて瑞穂ちゃんの目からは涙がポロポロと溢れ落ちる。

『嬉しい…。』

『瑞穂。一緒に暮らそう。今すぐは無理だけど、ちゃんと先のことも考えてる。』

そう言って大ちゃんは、瑞穂ちゃんの涙を指で拭いた。

< 71 / 76 >

この作品をシェア

pagetop