学園世界のイロジカル
「…いや、そうとも限らないですよ」




「零?」




私と一緒に奥のきらびやかな世界を、少し目を細めながら見ている零。



…っていうか、私の考え顔に出てた?





「全てがグルだとしたら、どうするんです?


この世界はなんでもアリな世界…様々な職持ちが、こぞってこの城に来ていて、


僕たちを狙っているかもしれないのです」




そう聞くと…奥のきらきら光る派手な世界が、一瞬暗く見えた気がする。



そうだ…油断は禁物。



気を引き締めていかなきゃ。



…それに私、パーカーなんてカッコこの城じゃ目だつし。




「管理委員会のコート持ってきたら良かった…」



「いいだろそれで。

1周回って天才に見られるかもしれねえよ?」




「…1周回ったらいいけど、半周しか回らなかったらどうすんの」




「…そんときはそんときだよ。

もう行くぞ」




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