学園世界のイロジカル
赤いふかふかのじゅうたん。



テーブルはたくさん並んでいて。



いくつかのシャンデリア。



全て閉じているカーテン、薄暗い部屋の中。





「…戻るぞ!!」




柊が一層焦った声で私たちに呼びかける。



すぐに後ろを向くけど…




「クソ、遅かったか…!」




もうそこは、ただの石壁。

押してもびくりともしない…





「柊…ここ、まるで…」



零が、ふぅと息をつきながらつぶやく。



「…もしかして、僕たちは引っかかったのかもしれませんね」



きっと、もう何が起こったか2人は分かってるんだと思う。



けど、私にははっきり言って…なーんにも!分からない。




ただまるで…変な世界に来たような感じがする。


いや、もう来てるんだけど。




「ああ。引っかかったんだよ」



柊は天井を見上げた。




「”Q"の手品(マジック)に、な」






私もつられて上を見上げた。



さっきまでキレイと感じていた赤薔薇は…なぜか、私に不気味さしか感じさせなかった。






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